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ペットフードの研究・論文・臨床知見

6月9日
読了時間: 9分

更新日:8月29日

私たちが情報発信で大切にしていること


論文

ペットフードの研究・論文・臨床知見

ペットフードの研究・論文・臨床知見

ペットフードについて調べると、SNS、ブログ、広告、口コミなど、毎日のようにさまざまな情報が発信されています。

「高タンパクがいい」「タンパク質は腎臓に悪い」「グレインフリーは危険」「乳酸菌を入れれば腸内環境が整う」「オメガ6は炎症を起こす」

さまざまな情報があります。

しかし、

その情報には、どのような根拠があるのでしょうか。

私たちは、誰かが言っているから正しいとは考えていません。

有名だから正しい。昔から言われているから正しい。専門家が言ったから正しい。

それだけで判断することはできないと考えています。

犬や猫の栄養学は、現在も研究が続いています。

そして、新しい研究によって、これまで当たり前とされてきた考え方が見直されることもあります。

だから私たちは、できる限り研究論文や臨床知見を確認しながら、犬や猫の食事について考えています。

なぜ、論文を読むのか

私たちが研究を見るのは、「論文に書いてあるから正しい」と考えるためではありません。

なぜ、そう考えられているのかを知るためです。

研究には、それぞれ条件があります。

対象となった犬や猫。頭数。年齢。研究期間。食事内容。栄養組成。評価方法。

同じテーマでも、研究によって結果が異なることがあります。

そのため、私たちは一つの論文だけを見て結論を出しません。

複数の研究を比較し、生理学、栄養学、臨床知見などと照らし合わせながら、

「その研究から、本当に何が分かるのか」

を考えます。

論文だけでも、十分ではない

研究は重要です。

しかし、論文だけですべての答えが出るわけでもありません。

実際の犬や猫には、それぞれ個体差があります。

年齢。体格。活動量。体質。健康状態。生活環境。

同じ食事でも、すべての犬や猫が同じ反応をするとは限りません。

だから私たちは、

研究論文だけでもなく、経験だけでもなく、

研究、臨床知見、生理学、栄養学。

それぞれを組み合わせて考えることを大切にしています。

私たちが重視するもの

私たちが重視するのは、流行よりも身体の仕組みです。

マーケティングよりも、生理学です。

犬や猫の身体は、SNSの流行によって変わることはありません。

膵臓も、肝臓も、腎臓も、腸も、

今日も身体の中で、それぞれの役割を果たしています。

だからこそ、

「その食事によって、身体の中で何が起こるのか」

という視点から食事を考えることが重要だと、私たちは考えています。

研究から見えてきたこと

ここからは、私たちが実際に注目している研究の一部をご紹介します。

研究そのものがKISENAやRAWZの答えを出しているわけではありません。

研究によって何が分かっているのか。そこから私たちは何を考えているのか。

その両方を、できるだけ分かりやすくお伝えします。

01|腎臓 × タンパク質

タンパク質を減らすことだけを、腎臓のための食事と考えない。

成猫24頭を対象とした研究では、20%、26%、34%のタンパク質を含む食事を比較しました。

その結果、タンパク質摂取量が少ない食事では体重減少が大きくなり、除脂肪体重(LBM)を維持するために必要なタンパク質量は、窒素バランスを維持するために必要な量より多いことが示されました。

つまり、

窒素バランスを維持できていても、筋肉まで十分に維持できているとは限らない。

ということです。


KISENAの考え

腎臓の健康を考えるとき、

「何を減らすか」だけではなく、「身体に何を残すか」まで考える。

必要な栄養を確保しながら、身体と筋肉をどう維持するか。

KISENAは、そこまで含めて食事を考えます。

02|腎臓 × 筋肉

腎臓を考えるなら、筋肉も考える。

IRISステージ1・2のCKDをもつ猫28頭を6か月間追跡した無作為化試験では、対照食を与えた猫で体重と除脂肪体重(LBM)が減少しました。

一方、エネルギー密度や必須アミノ酸などを強化した食事を与えた猫では、体重が増加し、LBMは維持されました。

この研究は、CKDの食事管理において、腎臓だけでなく、体重や筋肉量を維持することも重要な視点になり得ることを示しています。


KISENAの考え

腎臓のために何かを減らす。

その結果、

身体に必要なものまで失っていないか。

KISENAは、腎臓だけではなく、身体全体を見て食事を考えます。

03|腎臓 × 血糖変動

血糖値の「高さ」だけでなく、「変動」にも目を向ける。

人を対象とした研究では、血糖変動が大きいことと、腎機能や血管内皮機能の変化との関連が報告されています。

2型糖尿病患者239人を48か月追跡した研究では、HbA1cや空腹時血糖の変動が大きいほど、腎機能や血管内皮機能の指標の変化と関連していました。

また、1,383人の2型糖尿病患者を対象とした研究では、HbA1cの変動が大きいほどeGFRの年間低下量が大きいことが報告されています。

さらに、679人の新規糖尿病患者を対象とした研究では、空腹時血糖と2時間後血糖の差が大きいほど、糸球体過剰濾過のリスクが高いことが報告されています。


KISENAの考え

これらは人を対象とした研究であり、犬や猫にそのまま当てはめることはできません。

それでも、

「血糖値の平均」だけではなく、「血糖がどのように変動するか」にも目を向ける。

私たちは、この視点を重要だと考えています。

04|グレインフリー × 心臓

「グレインフリー=心臓病」

本当に、そう言い切れるのか。

グレインフリー食と犬の拡張型心筋症(DCM)との関連が議論されてきました。

2025年に発表された、健康な成犬60頭を18か月間追跡した無作為化・二重盲検試験では、エンドウやジャガイモを含むグレインフリー食と、複数のグレイン入り食を比較しました。

その結果、グレインフリー食を含むいずれの食事でも、臨床的に意味のある心機能の悪化は確認されませんでした。

血中タウリン濃度も食事による影響を受けず、試験期間中、臨床的なDCMは確認されませんでした。


KISENA・RAWZの考え

グレインが入っているか、入っていないか。

その一つだけで、食事の安全性や価値を決めることはできません。

原材料だけを見るのではなく、

栄養設計、栄養素の組み合わせ、加工、そして犬自身の身体まで含めて食事を見る。

KISENAとRAWZでは、タウリンも配合しています。

そして、これまでKISENA・RAWZでは、心臓病に関するトラブルの報告はありません。

食事を考えるとき、ひとつの原材料だけを見るのではなく、犬や猫に必要な栄養素を全体としてどう設計するか。

私たちは、そこを大切にしています。

05|皮膚 × オメガ脂肪酸

オメガ6とオメガ3。

そのバランスが、研究されています。

オメガ6とオメガ3は、どちらも犬や猫に必要な脂肪酸です。

近年の研究では、オメガ6とオメガ3の摂取量や比率が、炎症や免疫に関わる反応にどのように影響するのかが研究されています。

犬を対象とした研究では、オメガ6:オメガ3比を31:1、5.4:1、1.4:1と変化させることで、免疫反応やエイコサノイド代謝などに違いが生じました。

また、2024年のレビューでは、犬猫における「理想的な比率」はまだ明確に定められていない一方、犬の研究では5.3:1や10.4:1など、従来より低い比率で炎症関連指標に変化がみられた研究が整理されています。

1.4:1という低い比率についても研究されていますが、同時に免疫反応や脂質過酸化などへの影響も報告されています。


KISENA・RAWZの考え

重要なのは、

「オメガ6は悪い」「オメガ3を多くすればいい」

という単純な話ではありません。

どの脂肪酸を、どれくらい、どのような組み合わせで摂るのか。

脂肪酸栄養は、量だけではなく、その組み合わせまで研究される段階に進んでいます。

06|犬 × 糖新生

犬は、自分でブドウ糖をつくる。

犬の身体には、食事から摂った糖だけに頼らず、**体内でブドウ糖をつくる「糖新生」**という仕組みがあります。

糖新生は、肝臓だけでなく腎臓でも行われます。

2024年の犬猫栄養学レビューでは、犬と猫の栄養・代謝について整理され、犬が糖質を含む植物性食品にも適応してきたこと、また犬猫の糖代謝や糖新生についてまとめられています。

さらに犬そのものを調べた研究では、健康なビーグルの肝臓と腎臓に糖新生に関わる酵素が存在することが確認されています。


KISENAの考え

犬は、食事から糖を摂るだけでなく、

自分の身体でブドウ糖をつくる能力を持っています。

糖新生は、犬が血糖を維持するために備えている正常な代謝機能の一つです。

だからこそ、

「糖新生をする=肝臓や腎臓に負担がかかる」

と単純に考えるのではなく、

犬が本来持っている代謝機能として理解することが重要だと、KISENAは考えています。

07|腸内環境 × 腸壁

腸内環境は、「菌を足せばいい」だけではない。

腸内環境を考えるとき、腸内細菌だけを見ることはできません。

現在の研究では、腸内細菌、食事、腸内代謝物、腸管バリア、免疫などが互いに関係していることが研究されています。

プロバイオティクスなどについても研究が進んでいますが、犬や猫における効果は、菌株、対象となる疾患、投与条件などによって異なります。

つまり、

「乳酸菌を足せば腸内環境が整う」

という単純なものではありません。


KISENAの考え

腸内環境を見るなら、

菌だけではなく、食事・代謝物・腸壁・免疫まで。

一つの「腸内環境」として考える。

KISENAは、そう考えています。

研究は、答えではなく「考えるための材料」

ここで紹介している研究が、すべての犬や猫に対する答えを示しているわけではありません。

人を対象とした研究もあります。犬を対象とした研究もあります。猫を対象とした研究もあります。

研究によって、条件も結果も異なります。

だから私たちは、

一つの論文だけで「これが正しい」と決めません。

新しい研究が出れば、これまでの考え方を見直すこともあります。

それも、科学を見るうえで大切な姿勢だと考えています。

KISENA & RAWZの考え方

私たちは、論文だけを信じるわけではありません。

経験だけを信じるわけでもありません。

研究。臨床知見。生理学。栄養学。

それぞれを組み合わせながら、

犬や猫にとって、より良い食事とは何か。

を考えています。

そして、研究によって新しいことが分かれば、私たちの考え方もアップデートしていきます。

大切なのは、

「誰が言ったか」ではありません。

「なぜ、そう考えられるのか。」

その根拠を知り、考え続けること。

それが、私たちの情報発信の基本です。

まとめ

ペットフードには、たくさんの情報があります。

その中には、昔から言われている常識もあれば、最近の研究によって見直されている考え方もあります。

だから私たちは、

研究を学ぶ。臨床知見を学ぶ。生理学を学ぶ。犬や猫の身体を学ぶ。

そして、そこからもう一度、

「この食事は、本当にこの子の身体に合っているのか。」

と考えます。

食事を選ぶ前に、まず身体を知る。


それが、KISENA & RAWZの情報発信の原点です。

 
 
 

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