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なぜ、タンパク質を減らさない


タンパク質は、犬や猫の体を維持するために欠かせない栄養素です。


筋肉、皮膚、被毛、臓器、酵素、ホルモンなど、体のさまざまな構造や機能に関わっています。


だから私たちは、必要なタンパク質を確保することを大切にしています。


KISENAでは肉、魚、臓器などの動物性原料を中心に、RAWZでも動物性原料を中心に食事を設計しています。


一方で、腎臓について考えるときには、


「腎臓病のために食事を調整すること」と、「健康な犬や猫の腎臓を守るために、あらかじめタンパク質を減らすこと」は、同じではありません。


腎臓病では、病期や状態に応じて、獣医師の管理のもとで食事を調整することがあります。


実際、現在の腎臓病の栄養管理では、タンパク質だけを見ているわけではありません。

リン。

エネルギー摂取量。

栄養状態。

体重や筋肉量。

そして個体ごとの病期や状態。

さまざまな要素を合わせて食事を考えます。


つまり、

「腎臓が気になるから、タンパク質を減らしておけばいい」

という単純な話ではありません。


なぜなら、タンパク質を減らせば、食事全体の構成も変わるからです。


減らしたタンパク質の分を、何で補うのか。


必要なエネルギーを確保するために、炭水化物への依存が大きくなれば、今度は食後の血糖変動という別の問題を考える必要があります。


ここが、私たちが腎臓を考えるうえで重要視しているところです。


腎臓は、血液を濾過し、体液や電解質、酸塩基平衡を調節し、代謝産物などを排泄する臓器です。


その働きを支えているのは、非常に細かな血管構造です。


だから腎臓を考えるなら、


タンパク質だけを見るのではなく、腎臓に届く血液を含め、体全体の代謝環境を見る必要があります。


その中で私たちが注目しているのが、血糖です。


食事に含まれる炭水化物は消化・吸収され、血糖の上昇につながります。


血糖が上がれば、体はインスリンなどによって調節します。


これは正常な生理反応です。


しかし、毎日の食事によって血糖の変動が繰り返されるなら、私たちはその影響を血糖だけの問題として捉えません。


高血糖や代謝異常は、酸化ストレスや炎症、血管機能など、複数の経路を通じて体の環境に関係します。


そして腎臓は、非常に細かな血管によって機能している臓器です。


だからこそ、

「腎臓のためにタンパク質を減らす」


という一つの方向だけを見るのではなく、

タンパク質を減らした結果、食事全体がどう変わるのか。その食事を毎日続けたとき、代謝や血糖にどう影響するのか。


そこまで考える必要があります。


私たちは、タンパク質を減らすことを目的に食事をつくりません。


必要なタンパク質を確保する。


そのうえで、必要以上に炭水化物へ依存しない。


そして、血糖、血管、腎臓、代謝を一つのつながりとして見る。


一つの栄養素だけを切り取って判断するのではなく、その栄養素を変えたことで、体全体に何が起こるのかを見る。


それが、私たちの食事設計です。

「減らすこと」から腎臓を考えるのではない。腎臓を含めた体全体から、食事を考える。

 
 
 

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